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〜 旅人 小論ばー 〜 -小論文通信No.020- 面接10項目ワンポイントアド

4.社会的関心
社会的関心の方向と深さは面接で問われる必須項目。よく問われることは次の3点。
 
①尊敬する人
  評価を相対化できるか、多元的な評価基準を持てるかが見られているのだと思う。「上には上がいる。」当たり前のこと
 だが、「おれ(私)って、けっこうイケてる」と思っているそこの君には、なかなか認められないことかもしれない。でもこの
 気持ちが、謙虚さと不断の努力を生み出す原動力だろう。
  また、評価基準を多元化できる視点も医師だけでなく、人には必要だ。例えば、偏差値70越えだが、100m走18秒のA君 
 と、偏差値35だが、100mを11秒台で走れるB君がいたとする。二人は互いに相手に対して「こいつ、人類の進化にちゃんと
 ついてきているのだろうか?」と思うだろうが、そう思ってもそれから得られるものは何もない。互いに相手に対して自分に無
 いものの価値を認め合う合うことではじめて協働の礎は生まれる。
  尊敬は特定の人物に対して向けられたものでなくてもよい。「私は〇〇が不得意なので、〇〇ができる人は尊敬する」でも
 よい。ただしこの〇〇は、医師の適性に合ったものであることが望ましい。そして、それを習得できるよう努力したいという
 意志表明もお忘れなく。
 
②最近読んだ本
  WEB情報は短時間に必要なことを効率よく収集できるが、問題も多い。近年、「紙ベース=アナログ」と揶揄されるが、出
 版物は、著者や出版社の責任と良心が介在しているということを理解しておこう。また、「本を読む」という過程を通して私
 たちは著者と会話し、そのプロセスに気づきと成長があることを知っておこう。
  しかし、医学科受験の困難に立ち向かう日々の中で、読書をする時間と心の余裕がないことも事実であろう。したがって、
 内容について十分に語れない書名を挙げるよりは、上記の事情を正直に話して、「でも、読書は好きなので、貴学への入学が
 決まったら、読んでおきたい本はあります。」と言っておくのが無難だ。もちろん、書名と著者名は正確に言えるようにして
 おくこと。まだ読んでいないのだから、内容や感想について聞かれる心配はない。ただし、「なぜ、その本に関心を持ったの
 か」は聞かれるので、それは答えられるようにしておく。

 ③最近関心を持ったニュース(医療分野と非医療分野)
   世の中で何が起こり、世間がどうなっているのか全く知らない(関心もない)仙人みたいな医師に、命を預けたい人はいな
  い。やはり、「最近気になったニュース」はよく聞かれる。医療分野と非医療分野からひとつずつ用意しておこう。過去一
  年くらいの間に起ったメジャーなものから選んでおこう。ジャンルは問わない。しかし、どんなことがらか?  原因や背景に
  あることは何か?その出来事についてどう思うか? 解決や再発防止のためにはどうしたらよいと思うか? といったことは考
  えておこう。

次回は、医療分野に関する知識や関心についてどんなことが問われるか、考えてみよう。 
  
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〜 旅人 小論ばー 〜 -小論文通信No.019- 面接10項目ワンポイントアド

 君の高校生活を含めた個人生活についてのことが次によく聞かれる。
たとえば、学業。
ー「君の得意科目と不得意科目は?」ー
  ー「はい! 得意科目は○○で、不得意科目は××です。」ー
5秒で終了。そして君の来年の夢も5秒で終了。

 面接官にとっては、君の得意科目も不得意科目も、そんなことどうでもいいこと。そんなこと調査書見ればだいたい見当は付く。なのに、なぜ聞くか? それはたぶん、自然な会話ができるかどうかを見たいという意味があるからだと思う。得意科目だったら、「どんなところが好きなのか。好きになったきっかけは。」不得意科目だったら、「どんなところに苦手意識があるのか。つまづいたきっかけは。」といった、ちょい足し一言をつけられるように。医師は究極の対面商売だ。患者が自由に話せる雰囲気を作ることで、診断や治療に必要な多くの情報を得ているのだと思う。雑談力は、医師の武器。
 これと合わせて、君にとっての学業の意義も考えておこう。医学科の勉強は厳しい。配当科目の単位が取れないと進級できないこともある。医学科に進学した教え子に「勉強はどうだ。」と聞くと、「受験勉強がいかに楽だったかわかりました。」という答えもよく聞く。高校生活は医学科合格だけを目指して学業主体の生活を送って来たし、進学してもその決意で頑張りますと言ってほしい。
 推薦では、高校生活の充実度を「高校生活を通して最も意義のあった出来事を一つ取り上げ、それを通してあなたがどのように成長できたかを話してください。」という形で問われる。
ー君たちのよくある答えー
 部活動、生徒会活動、ボランティア、職業体験などを取り上げ過去の思い出話を長々と語る。そして最後に、
 「この経験は将来チーム医療に役立つと思います。」
 「この体験によって、相手の話をよく聞き相手の立場に立って考えることができるようになり、これは医師として役に立つと
 思います。」
 「人の心に寄り添うことを学び、この気持ちこそが医師には必要だと思います。」

ー試験官の本音ー
「あ~ またその話? もういいよ。何も無理やり医師として役立つに結びつけなくてもいいよ。」
相手が求めているのは、時系列に沿って客観的に自己分析ができる視点。
1.どんな問題に遭遇したか。
2.それによってどんな悩みや困難に直面したか。
3.それをどのように解決したか。
4.それを通して、何を得てどう成長できたか。
ここまで話せて初めてそれを将来どう生かせるか(生かしたいか)につなげることができる。
また、3.4.が中心であり、1.2.はそのための手段だということも忘れずに。
 これに関して、個人生活の一面として、家庭や家族のことが聞かれることも多い。両親の社会人として尊敬できるところ、感謝しているところを答えられるようにしておこう。家庭といった自分に最も好意的に接してくれる場で円滑なコミュニケーションをとれない人間が、どうして初対面の赤の他人の高齢者とうまくコミュニケーションがとれるのかと思われてしまうから。

 次は社会的関心について何が聞かれるか考えてみよう。
   時間がないから、すぐに更新するよ。





 
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〜 旅人 小論ばー 〜 -小論文通信No.018- 推薦日程も近い!! 面接10

前回の面接頻出項目にアドバイス。
1.志望動機
①医学科志望動機
 「個人体験+個人の感想」のままではNG (個人体験や個人の感想自体が悪いわけではない。)

 個人体験の例
 ・父(母・祖父母)が医師で医師が身近な存在だった。
 ・自分の病気やけがの体験
 ・家族の病気、闘病体験
     ↓
 個人の感想
 ・父(母・祖父母)が、患者さんにやさしく声をかけ親身に接する様子を見て、私も患者さんの病気を治すだけでなく、心に寄
  り添い役に立ち感謝される医師になりたいと思った。
 ・自分のような病気やけがで苦しむ人を救いたいと思い医師を目指す。
 ・病気だけでなく精神的にも悩む姿を見て、患者とコミュニケーションを深めて心に寄り添える医師になりたい。

なぜだめか。
「きっかけ→動機→志望理由→将来の目標」のすべてが、自分を取り巻く個人的世界で完結しているから。

どうすればよいか。
きっかけから何を学んだか。医療の意義、医師の役割とは何であると感じたか。それらを通して何を実現したくて医師になりたいのか。医療を通して、自分は社会や人のどんなふうに役に立ちたいのか。自分が医師になることでどのような社会貢献ができるのか(したいのか)を簡潔にまとめる。個人体験を社会が共有する社会事象としてとらえ直し、個人の感想を社会的視点で見つめ直し、医師になりたい理由・医師になる意義を社会貢献・社会への有用性の観点で述べる。

②本学志望動機
 建学の精神・募集要項に謳ってあるカリキュラムや設備の特色利点といったHP上で発信されていることだけで述べるのは危 
 険。

なぜだめか。
 受験生の答えが皆同じなので面接担当者はうんざりしている。HPでの情報はどこの大学も似たり寄ったりなので、この大学に
 しかない良さを感じていると思ってもらえない。(つまり、受かればどこでもいいと思っているんでしょと思われてしまう。)

どうすればよいか。
ディプロマポリシーを読もう。(大学のHPのっている。6年間どのように育てて社会に出したいのかの大学の出口宣言。アドミッションポリシーの逆。)ちょっとずるいやり方だけれど、ディプロマポリシーから逆算して「目指す医師像」を設定し、「このディプロマポリシーのもとで6年間学べれば私の目指す医師像が実現する。」と述べる。ほかに、大学のキャンパス内で自分のお気に入りのビューポイントを探す。自分の眼で探したその大学の魅力を語る(例えば、先生と学生の距離が近く、先生方が学生を育ててくださることに他大学にはない熱意を感じる。)など。

頭の中で思っているだけではなく、自分で答えるシナリオを実際に書いてすぐ今からQ&Aを始めて。
次回、すぐ更新するよ。11月中旬が勝負だからな。 

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〜 旅人 小論ばー 〜 -小論文通信No.017- 緊急告知!! 推薦対策特番!

 推薦だ。悠長な話は後回しにしよう。
面接。大学は何のために面接をやるんだ? それは、6年間預かって、将来に向けて世の中に送り出せる医師に育てられるかどうかを見極めるためにやるんだろう。だから、「6年間預かってもらえれば、私は間違いなくよい医師として巣立っていく人材だ。」と、伝えればよい。
 今日の強制予習。次の10項目の問に自分の回答シナリオを用意してくれ。

 1.志望動機
 ①医学科志望動機
 ②(各自の)本学志望動機
 2.学業
 ①得意科目・不得意科目
 ②自分にとっての学業の意義
 3.個人生活について
 ①自分の高校のアピール
 ②高校生活を通していちばん有意義だったできごと 
 ③両親の、人間として、社会人として尊敬できるところ
 ④友人の意義 友人とトラブルになった時の解決法
 4.社会的関心
 ①尊敬する人
 ②最近読んだ本
 ③最近関心を持ったニュース(医療分野と非医療分野)
 5.医療で関心のある分野
 6.あなたの考える医師の適性
 ①医師に必要なリーダー性とは
 ②チーム医療はなぜ必要か
 ③医療の使命は何か
 ④医師の守るべき正義とは何か
 7.自分の能力
 ①自分の長所・短所
 ②自分の中で医師に向いているところ・むいていないところ
 8.目指す医師像
 9.あなたの考える現代医療の抱える課題
 ①医師の長時間労働
 ②医師の偏在・医療格差
 ③国民皆保険制度の在り方
 10.あなたの考える将来の医療とは
 ①健康長寿社会実現のプロセス
 ②予防医療の重要性と意義
 ③高齢者対応医療と非高齢者対応医療の選別
 ④看取りの医療の必要性 

次回はこれらにNG例を用意して、君たちの自信を粉砕します。お楽しみに。
 
次回更新は10/08(火)深夜。(予定)




 
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〜 旅人 小論ばー 〜 -小論文通信No.016- 「医師になることの意義を医師

 小論文通信NO.14の続きで、今回は、医師になることの意義を「医師という職業の唯一性・絶対性」という観点から考えてみよう。
 面接指導をしていて、「どうして医師になりたいの?」と問いかけると、「人の役に立ちたいから。」「人を助ける仕事につきたいから。」という返事がけっこう多い。「ん?  ん?  ん?」・・・と思う。いったい、人の役に立たない仕事ってあるの?
 「職業に貴賤なし」という言葉がある。「長い人類の歴史の中で、人の役に立たない(すなわちなくてもよい)仕事は淘汰され職業分類から消えていき、人の役に立つ(すなわち、ないとどこかで誰かが困る)仕事だけが職業として残った。すなわち今ある職業は、ないとどこかで誰かが困るという点でその価値に優劣はつけられない。」私はこの言葉の意味をそう理解している。はい!これで「人の役に立ちたいから。」は、レッドカード、退場!! じゃ、「人を助ける仕事につきたいから。」は? 「人を助ける仕事をしてる人!!」警察官も、消防士も、自衛官も、「は~い」と手を挙げるだろう。つまり、このふたつでは医師になりたい理由として人を納得させることはできないということだ。
 私の胸の奥に、忘れらないある出来事がある。まだ、高校生だったころ。ちょうど、駿台模試を受けに行くところだった。雨の降っている朝だった。家を出て少し行ったところで、前を歩いていたおばさんが突然、「あっ あ~あっ」と奇声を上げてのけぞり返り倒れたまま動かなくなった。声をかけても反応がない。近くのお菓子屋さんで救急車を呼んでもらい、ちょうど人も出てきたので私はその場を立ち去った。模試に遅れるから? ううん。怖かったから。あの後、あのおばさん、どうなったんだろう。今でもそう思う。その場に私がいたからといって何ができたわけでもない。にもかかわらず、大事なものを投げ出して逃げてきた後ろめたさがまだ私の心に残っている。
 今にして思えば、あのおばさん、心疾患か脳疾患だったんだろう。もしあの時私が医師だったら。時々そう思う。当然最善の救命措置を取ったろう。それでその人を助けられるかどうかはわからない。でも、その人が助かるかもしれない可能性を最大に守ってあげることはできる。
 ここまで話せばわかるでしょ。医師になる意義は「自分だけの力で人の救命に直接かかわれること」であり、どんなに人の役に立ち人を助けても、独力で救命にかかわれる職業はほかにはないのだ。すなわち、この世のすべての職業を、「独力で人の救命にかかわれるか、かかわれないか」の基準で分けた時、医師という職業は、「かかわれるただひとつ」対「そのほかのすべて」の「ただひとつ」なのだ。「独力で人の救命にかかわれる世界でただひとつの職業」これが医師という職業の唯一性である。
 さらに、人の命を助けることほど人や社会に役立つことはなく、自分の命を助けてもらうことほど、感謝することもない。すなわち、救命は何かに比較して価値ある行為なのではなく、そのこと自体が絶対的価値を持っているのだ。医師という職業の絶対性の所以だ。
 一点ものだよ! 一点もの! ユ〇ク〇のヒートテックと訳が違うぜ。「なぜなりたい?」じゃなくて「ならない理由がない」でしょ?
 「医学部医学科」と書かれた分厚い扉は諸君の前にある。開けて中に入りなさい。かぎなんか探しているヒマがあったら、ぶち当たってこじ開けて入るんだよ。 頑張ってね。 期待してるよ。




 
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〜 旅人 小論ばー 〜 -小論文通信No.015- 「臨時ニュースです。」

 読者の皆さん、たまには雑談させてください。わたくし、旅人 小論ばー、昨日歯を抜きました。でも、2時間後に授業やってました。それは私が頑張ったのではありません。私の崇拝する歯科医師S先生が頑張ってくれたのです。
 S先生の歯科医院はJR東京駅八重洲口近くのビルにあります。昔からいる大学の後輩の先生と、最近では息子さんも加わって3人で、朝の10:00から夜の8:00まで予約が途切れることなく診療にあたっています。私はこの商売道具の口を○○年にわたってS先生にさらけ出してきました。先生の処置は早いです。麻酔も多分最小限です。でも痛くないんです。抜歯した後、「化膿止めの抗生物質出しとくからねえ」とは言われましたが、痛み止めは処方されないのです。「俺の抜歯(「しごと」と読んで)に痛み止めはいらねえ」彼のプライドではないかと思っています。抜歯の後、「はい、これが抜いた歯」と見せてくれましたが、処置の脱脂綿を見てもあんまり出血していないんです。実際、2時間後に授業やってましたがほとんど痛くないんです。
 面接指導をやっていると、「医師にとって大切なことは?」「はい。患者さんと円滑なコミュニケーションをとることです。」 ってなやり取りがよくある。「違うだろ 腕たよ 腕!」(私の心の叫び) 医師とは悲しいくらい腕の差が出る仕事である。腕の無い医師は見てて気の毒になるくらいみじめだ。医師の免許には更新がないから、それでも医師は医師。したがって、ぬか床の底に忘れ去られていた茄子のような医師は実際にいる。
 将来医師を目指す諸君よ。一流になれ。一流になれ。一流とは、金でも名声でもない。誰にも負けない腕だ。腕があってこそ、患者への思いが形になる。
 そのことであることを思い出した。数年前、新潟に仕事に行ったとき、たまたまたまたま飲んでいた隣の席に座っていたのが名古屋の某大学病院の整形外科の医師であった。明日、新潟で公開オペがあって来たとのことだった。自分のオペを新潟近隣の整形外科医に見せるほど腕のいい整形外科医なのだろう。そんな彼に私は聞いてみた。「先生、今一番望んでいることは何ですか。」彼の答えは何だったと思う? それは、「もっと、手術がうまくなりたい。」でした。
 よい医師への階段はもうすでに諸君の前にある。目指せ、一流を。そのために、目指せ、合格を。
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〜 旅人 小論ばー 〜 -小論文通信No.014- 「医師になることの意義を医学

今回は、医師になることの意義を医学を学ぶ意義から考えてみよう。

  医師は言うまでもなく医学を学んだ人である。したがって、医師になることの意義を考えるには医学を学ぶことの意義から考えなければならない。「プロフェッショナル」という語はラテン語「professus」=「(神に対して自分の使命を)告白・宣言(する人)」に起源があるといわれ、古くは聖職者・医師・裁判官をさす語として使われていた。人の正しい生き方を社会に向け宣言しそれを人々に守らせることを神に約束する聖職者。人の生きる時間と命を全うさせることを神に約束する医師。普遍的真理を貫くことを神に約束する裁判官。大学の起源が神学・医学・法学から成っていることとも符合する。

こうして考えると、医学を学ぶことは医師として必要な医学的知識や技術を習得することにとどまらず、自分自身も患者も人としてどう生きたらよいかを考えることにもかかわり、普遍的真理を貫徹することの意義も避けては通れない課題となってくる。これらを統合して人や社会に貢献できる人材に成長することが医学を学ぶ意義であり、その上に立って自らを高い倫理観や自制心で律し、医学的知識や技術をもとに患者の望む生き方を理解し寄り添い、医学に求められる普遍的真理を貫くことを全うすることが医師になることの意義である。

以上の観点から、インフォームドコンセントを遵守する意味、全人医療が求められている理由、医師法19条「応招義務」の意味するところ、ヒポクラテスの誓いが今に受け継がれている意味などを考えていこう。

《参考》

①インフォームドコンセント

医師が患者に対し病名・病期・治療方針・投薬内容などを説明し、患者がそれらに対して同意または拒否の意思を示して治療を進める医療手続きをさす。

②全人的医療

特定の部位や疾患に限定せず、患者の精神的側面やそれを形作っている社会的側面(職場環境・家庭環境・取り巻く人間関係・生活習慣など)も含めて幅広く考慮しながら、患者ひとりひとりに合った総合的な予防・診断・治療を行う医療。

③医師法19条「応招義務」

「医師は診察治療の求があった場合には、正当な事由がなければこれを拒んではならない」とする規定。

④ヒポクラテスの誓い

BC5世紀のギリシャの医師ヒポクラテスが示した医師としての職業倫理を弟子が編纂したもので、「患者の利益となる方法を取り、有害な方法を取らない。頼まれても患者を死に導く薬を与えない。治療にあたっては男女・身分の違いを考慮しない。患者の生活について秘密を守る。」といった内容が盛り込まれている。現代においてもこの趣旨はジュネーブ宣言に受け継がれており、今でも世界中の大学の医学倫理教育の根幹となっている。

 なんか、今回はちょー真面目なブログになってしまった。
次回は、医師という職業の唯一性、絶対性から医師になることの意義を考えてみよう。

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〜 旅人 小論ばー 〜 -小論文通信No.013- 「君たちの志望理由が大学側に

みなさん、こんにちは。お久しぶりです。ブログをはじめAi-doのいろいろなシステムのバージョンアップのためにちょっとお待たせしてしまいました。また、突っ走っていきます。よろしくお願いします。
 君たちの志望理由を深く問いたい理由は大学側にもあります。今回はそれを考えましょう。

大学側にとって、君たちに志望理由を深く問いたい理由
  大学側が君たちに問いかけたいこと。それは、「6年間、君たちが持っているすべての時間とエネルギーを医学の修得に捧げ
 て一生医師として人と社会に貢献する覚悟と決意があるか。」この1点です。その背景には、ひとりの医学生を6年かけて医師
 として養成するのにかかる費用の相当部分が公的資金によって賄われているという現実があります。医師に限らず多くの医療
 職の養成には公的資金が投入されています。それはなぜなのでしょうか。
  ひとりひとりの人間が肉体的にも精神的にも健康で、自分の持てる能力のすべてを発揮して生産や開発やサービスや情報に
 従事することが活力ある社会を作り、それが人や社会への貢献であるだけでなく自身の物理的・精神的満足となってかえって
 くることは誰もが確信しているところです。それを実現するためには、国民ひとりひとりが肉体的にも精神的にも健康である
 ことが絶対の前提です。では、ひとの肉体的精神的健康を実現するためには何が必要でしょうか。そこに医療と医師が不可欠
 であることはわかりますね。つまり国の言い分はこうです。「そんな社会を作るためにはさあ、医療と君たちが絶対必要なん
 だよ。だから費用の一部は俺が出すから、その代わり医師として一生医業に徹して出した分リボで返してね。」君たちが医師
 を志し医学部医学科に合格して入学した瞬間、君たちはこの契約書にサインしたことになります。だから途中で医業を放棄す
 ることは許されないのです。(理論的にはね。)それと同時に大学側は、このことを社会や国に対して保証する道義的責任を負
 うことになります。
  これで、大学側が君たちに志望理由を深く問いたい理由が分かったでしょ。でも、こんなことを考える機会って牢獄の鉄格
 子のかなたに花園を見ている ? 今しかないみたいです。いったん医学科に入ってしまえば「あんたたち、好きでなりたくて入
 ってきたんでしょ。なぜ医師を目指すか?医師としてやっていく覚悟はあるか?そんなこと考えてるひまあったらもっと勉強し
 て。」という空気みたいです。
  医系小論文とは、単に二次試験を乗り切るための技術指導ではないという信念を私は持っています。私は君たちが必要な教
 科学習と並行して、折に触れてこのことを自問し続けて医学科受験生活を送ってくれることを切に期待しています。
  次回からは「医師になることの意義」をいくつかの側面で考えてみましょう。
                  ~勉強疲れをいやす軽い読み物・・・ですよ。~ by  旅人小論ば-





 
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〜 旅人 小論ばー 〜 -小論文通信No.012- 「志望理由の堀り下げからはじ

   さあ、いよいよ新しい勉強の1年がスタートします。
期待!期待!期待!やるぞ!やるぞ!やるぞ! すべてのことに挑戦したい引き締まった緊張感。この時期の諸君の表情、醸し出されるオーラが私大好きです。やりましょう!とことん一緒に。
 とはいっても、今諸君の頭の中は理系科目の成績をどう伸ばすかでいっぱいでしょう。志望理由?小論文?・・・???ですよね。でも、医学部受験は医師になるという決意の確立に始まって、一生医師で生きていくぞという覚悟の確認で終わると私は考えます。スタートである今の時期に、医学部に行って医師になる決意を固めることがなぜ大切なのか、一緒に考えてみましょう。

自分にとって今、志望の決意を固めることが重要な理由
(1)強い志望の気持ちは受験勉強を支える原動力
  医学部受験の勉強はきつい。勉強以外のやりたいことはほぼすべてあきらめなければならない。誘惑も多い遊びたい盛りの君
  たちをただひとつ支えるのは、「医師になりたい夢や憧れ」志望の決意の強さだけだ。
(2)思いやりは挫折への階段
  浪人生活が始まった。(または続いている。)友はみな大学生活を謳歌している。進路の決まらない君を親や高校の担任は心配
  する。「来年は、歯学部や薬学部も受けたら・・」よくある、思いやりから出る一言だ。なにか違う道も許されると逃げ道が
  できたような気がする。人間は弱いから。(しかし、仮にそんな気持ちで歯学部や薬学部に行ったとしたら本気でそこを目指
    してきた人に失礼であり、私は反対だけれど。)その時に、「いや、私は何が何でも医学部」とぶれない気持ちを支えるのは
   「医師になりたい夢や憧れ」志望の決意の強さだけだ。
(3)周囲の過剰な期待は重い負担
  医師家庭では「ぜひ後継ぎを。」医師以外の家庭では「ぜひ我が家から医師を。」過剰な期待は当然プレッシャーだ。これを
  跳ね返して淡々と受験勉強に打ち込める心の強靭さを生み出すもの。それは「医師になりたい夢や憧れ」志望の決意の強さだ 
    けだ。
(4)「非力な自分が人の命なんて救えるのか」という不安と恐怖は尽きない。
   人の命を救うとは、一歩間違えれば人の命を奪うということだ。それでなくても人の死を日常としなければならない過酷な現
 実が待っている。受験勉強の段階からこの不安と恐怖に苛まれる受験生もいる。これに打ち勝つのは、「医師になりたい夢や
 憧れ」志望の決意の強さだけだ。

医系小論文指導の意義は、諸君が常に「医師になりたい夢や憧れ」に戻ることを習慣にし、苦労して身につけた数学・理科・英語の学力が医学部合格に完全に還元されるよう導くことだと私は考えている。
 次回は、「大学側にとって諸君が志望の決意を固めることがなぜ重要なのか」について、一緒に考えよう。

~小論文通信についてのご感想をぜひお寄せください。取り上げてもらいたいテーマや質問も大歓迎です。~
   info@ai-do.co









    
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〜 旅人 小論ばー 〜 -小論文通信No.011- 新しい一年のスタートに向けて

 皆さん、お久しぶりです。私が1か月以上沈黙を保っていた訳、分かりますか? そりゃ、後期・Ⅱ期の補欠繰り上げ合格に期待をつないでいる人の夢には寄り添わなくちゃね。前回の小論文通信NO.010を身の振り方が決まらず不安な気持ちで読んでいた方にとって、いろいろなことがあった1か月だったと思います。そんな時、お手軽なお役立ち情報や安直な慰め、励ましなんて煩わしいだけでしょ。落ち込むだけ落ち込んで、反省の限りを尽くす苦悩の時間は誰に助けてもらうこともできません。自分で乗り越えるしかないのです。そうやって立ち上がって春の日差しを正面からいっぱいに浴びて、「そうだ。私には生きている時間があるじゃないか。時間さえあれば実現できないことなどひとつもないんだ。」そんな気持ちになっているころかなと思って小論文通信NO.011をアップすることにしました。なんて言っているあいだにメールが来ました。「先生!久留米の後期、繰り上げ合格来たぁ」これだから医学部受験は面白いね。
 さて、この春からいよいよ本格的に医学部医学科受験に取り組むフレッシュな皆さん。将来たぶん医学部受けるんだろうなあと、漠然とこのメールを見ている皆さん。家電屋さんやスーツ量販店の「フレッシュマン(ウーマン)春の応援フェア」なんてのを恨めしく横目で見ている「n+1」浪の皆さん。春はみんなにやってきます。どこかに、私を確実に医学部に合格させてくれるところないかなぁ。でも、医学部受験指導校にいい学校とよくない学校があるわけではありません。それぞれの強みと弱点があるだけのことです。大切なことは、自分として絶対に欲しい強みを最優先すること。弱点は自分として許せる弱点かどうかを考えること。自分に合った学校選びはそれがすべてです。恋人選びと一緒です。そして一度ここと決めた限りは本気度全開パワフル熱血講師を見つけ出し(ここはしっかり見定めなければなりませんぞ。)、あとはその学校と講師を信じてついていけばいいです。初めからどこかに素晴らしい学校と講師が存在しているわけではありません。そこを君にとって素晴らしい学校にするのは、そして講師の心に火をつけて本気にさせるのは、君自身です。そうやって一日でも早く自分の勉強の居場所を見つけて春の新生活をスタートしてください。この一年、君に寄り添って君を支えられるブログにしたいと思います。未来をつかむその日まで、いつも君と一緒にいます。よろしく!





 
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